コラム

新築ホームインスペクションの基礎調査とは?

新築住宅の購入を検討している人の中には、不動産会社からホームインスペクションを勧められたことのある人もいるのではないでしょうか。

ホームインスペクションは、住宅検査や住宅診断とも呼ばれており、引き渡しを受ける前に住宅に不具合がないかをチェックするための検査です。長く安心して住み続けるためにも実施をおすすめします。

今回は、新築住宅の建築中、完成時に実施するホームインスペクションの内容について、詳しく解説します。

住宅における基礎の重要性

住宅の基礎は建物の本体を支えており、丈夫な住宅を建てるには見過ごせないポイントです。基礎がしっかりしていないと建物を支えられなくなり、地震に弱い建物になってしまいます。

基礎と建物は多くの金物でつながって一体になることで、建物を強くします。

住宅の基礎にも目を向けることは、自分自身はもちろんのこと、家族を守ることにもつながります。新築住宅で長く心地よい暮らしを実現したい人は、住宅のデザイン性に限らず基礎もきちんとこだわるようにしましょう。

新築ホームインスペクション(建築中)の基礎調査とは?

[配筋検査]建築中

建築中の基礎配筋検査では、完成してからの内覧会では確認できない重要な部分の検査ができます。

・鉄筋の太さやピッチ

・鉄筋のかぶり

・鉄筋のコンクリートのかぶり厚

基礎のコンクリートの中にはたくさんの鉄筋が組まれています。鉄筋が図面通りに施工されているかを確認します。コンクリートを流す前なので、この段階の是正は難しくありません。コンクリートを流した後だと、検査も難しく是正はかなり大変になります。

[基礎完成検査]建築中

基礎が完成してからの検査も大切です。

・アンカーボルトなどの基礎の金物の位置・数・種類

・基礎の完成具合(完成内覧会で確認できる内容を全体的に確認できます)

基礎と建物をつなげている金物がきちんと設計図どおりに取り付けられているかを確認します。金物は構造計画で決められているので、ずれていたり、足りなかったりすると、安心できる建物になりません。これも建築中でなければ確認できない部分です。

完成内覧会の時に見られる部分は多くありますが、直すのは大変になります。

住宅の基礎の部分の調査を第三者に依頼することによって、大切な新築住宅の状態を正確に把握でき、万が一不具合があれば迅速に対処が可能となります。

新築ホームインスペクション(完成時)の基礎調査とは?

新築住宅完成時の内覧会では主に「外から見える建物の外側部分」と「床下に潜って見える部分」をチェックします。

たとえば、建物外部の基礎調査では次のような検査項目があります。

・ひび割れ・クラック

・コンクリートの不具合

・換気口の状態

・ジャンカ(砂利が部分的に集中してできてしまう空隙)

・鉄筋の露出

・基礎パッキン・水切りの状態

・床下の廃材の残置物

基礎調査の方法は、目視による表面チェック・音によるチェックなどです。目視による表面チェックは、ひび割れの有無の他、配管スリーブとの接合部分に欠陥はないかを確認します。コンクリートの仕上がり具合もよく押さえているかの表面の状態も重要です。

新築住宅の基礎のよくある施工不良の事例

「新築住宅だから施工不良なんてあり得ない」と考える人もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。たとえ新築住宅の基礎工事だとしても、施工不良のリスクはゼロではありません。

基礎の事例は大きく分けて基礎配筋と基礎コンクリートがあります。

使用する鉄筋の配筋の間隔が間違っていたり、鉄筋の重なり具合が足りなかったり、コンクリートが丈夫に機能するために必要な「かぶり厚さ」が不足している例もあります。

基礎コンクリートの施工不良の事例には、コンクリートを流すと時間がたつと水分が浮いてきます。この時にコテでコンクリートを押さえて締め固めます。タイミングや抑えが甘いことでクラックにつながることがあります。

他にも構造部材をコンクリートに固定するために用いられるアンカーボルトです。高さが足りなかったり、本来の位置からズレたりしていることがあります。

まとめ

新築住宅の建築中のホームインスペクションは、長く安心して暮らすために欠かせないものです。 完成後の住宅のチェックは、住まいに関する専門的な知識がないと難しいものです。ホームインスペクションを実施する会社のなかには、内覧会に同行するサービスを実施しているところもあります。また、プロの目で建築の工程をチェックするサービスもあるので、こうしたサービスを利用して、しっかりと調査することをおすすめします。

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