コラム

新築住宅建設時の手抜き工事を見抜く方法

施工不良とか欠陥住宅とか聞くけど、ウチがそうなったら大変。
建築途中の手抜き工事が行われていないか心配。
工事中に自分でも現場を見ることはできるけど、専門的なことは分からないから心配。こんなご相談をいただくことがよくあります。

新築か中古かを問わず、何らかの問題を抱えた住宅が少なからず存在するのは事実です。手抜き工事や施工不良の結果、悲惨な事故が起こってしまったニュースをご覧になったこともあるでしょう。

せっかく建てたマイホームに不具合が発生してしまった場合、大きなショックを受けるだけでなく、入居できる日が延びてしまうと引っ越しや新生活が始まる日程が延びてしまうだけでなく、延長家賃の発生や2重ローンなどの重大な問題と直結してしまいます。

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欠陥住宅の事例で多い事象は?

欠陥住宅の事例として多いのは、雨漏りや水濡れ、外壁・内壁のひび割れや亀裂、構造金物の不足、防火基準の不適合、床の傾き、窓やドアの開閉不良などです。

建物が完成したときに確認できる事象もありますが、完成した家では見えない部分に欠陥が隠されている場合が多くあります。

たとえば、基礎のコンクリートの中に入っている鉄筋の種類や本数、構造体に使用されている金物、外壁下地の防水シートなど、構造体の安全性や防水性能に関する多くの部位については、建築中にしか確認できません。基礎の構造など、建物に大きな影響を与える部分に欠陥を持っている住宅でないかどうかを判断するには、建築中に確認するしかないのです。

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近年、新築住宅建設時の手抜き工事が増加傾向にある理由とは?

なぜ近年では、新築住宅建設時の手抜き工事やミスが増加傾向にあるのでしょうか。

手抜き工事の増加傾向の原因には、「工期の余裕のなさ」や「施工管理者のチェック不足」などの環境要因が根本にあります。その一番の原因は、慢性的な建築業界の人手不足です。現在の建築業界は、新築住宅の需要が高まる一方で慢性的な人手不足に悩まされています。その結果、労働力が不足してしまい、工事の遅れや品質低下が起きてしまうのです。また、人手不足のために技術力の乏しい施工業者が現場を仕切ることになり、工事の手抜きやミスが起きてしまうという悪循環に繋がる可能性があります。本来は、施工管理者の厳格なチェックがあるからこそ、高品質な住宅が完成するもの。しかし、経験の浅い施工業者がメインで工事を行ってしまうため、現場にいる人間の気を緩ませてしまう原因になっているのです。

新築住宅建設時の手抜き工事を見抜く方法!

マイホームの建築現場に自ら足を運んでみましょう。現場の状態を見ることが重要なポイントです。中を見るときには建築会社に相談してくださいね。

大工さんの中には住宅の建築について説明してくれる方もいます。マイホームが完成していく過程を楽しみながら待つことができますね。

工事現場がごちゃごちゃしていて汚かったり、ゴミが散らかっている場合は要注意。道具や材料が紛失してしまったり、材料に汚れや傷がついてしまうこともあります。その場合、補修などが必要となり、品質の低下につながります。

基礎工事が始まる前にその地盤に適している基礎なのかどうか業者に確認するのも大切です。地盤がしっかり固められているかどうかも、住宅の安定性を知るために重要なチェックポイントです。

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欠陥住宅を効果的に防ぐためには専門業者にホームインスペクションを依頼するのがおすすめ!

建築現場を自分で確認するといっても、知識がなければ難しいものです。

その時は、建築中の工事を専門家にチェックしてもらうホームインスペクション(住宅診断)」がおススメです。

住宅の建築中は工事業者によって自主検査が行われています。さらに制度上の手続きとして建築確認(建築基準法の手続き)や瑕疵保険の検査を受けています。構造体や金物、基礎の鉄筋の状況などの検査は規模や地域によっては行われないこともあり、建物構造にとって重要な検査は各工事事業者に任されています。

どこかで重大な施工ミスが見落とされているとも限りません。

そこを補うのが第三者検査機関による検査です。

検査を専門としている業者によって第三者的な立場で検査を行うことはとても重要なのです。

ホームインスペクションで行う建築中の検査の例

①基礎配筋検査
「基礎配筋工事」は、住宅を支える基礎をつくるために行う特に重要な工事です。基礎が傾けば、どんなに完璧な構造体であっても傾いてしまいます。

鉄筋の太さや本数、鉄筋の配筋間隔、コンクリートの強度など、抑えるべき大事な部分はたくさんあります。基礎がしっかりしているかどうかはとても重要なポイントなのです。

基礎配筋検査では、1本1本の鉄筋が構造設計図通りに施工されているかどうかを確認します。基礎配筋の工事に施工不良があると、必要な耐力を確保できなくなるため、倒壊の危険がありますので、しっかりチェックします。配筋工事が完了すれば、アンカーボルト・スリーブ・鉄筋かぶり厚の確保、人通口、鉄筋の乱れ、防湿シートが破れていないかなどを確認します。

 

②土台の検査
建物の大事な部分である「土台」の検査も大切です。土台は、「住宅の重さを基礎に伝える役割」「住宅が基礎から浮き上がるのを防ぐ役割」を担っています。住宅が浮き上がるのは想像しにくいと思いますが、地震や台風などの強風時の対策です。

土台の検査では、土台の材料に割れや欠けがないか、ボルトの位置・本数や種類が図面の通りであるかを1本1本確認します。また、湿気やシロアリ対策がしっかり行われているかどうかもチェックします。

 

③構造体の検査
木造の構造体とは、建物の柱、梁、桁、小屋組み、壁などの構造体を木材でつくる建築物のことをいいます。

構造体の検査では、これらが設計図通りにきちんとくみ上げられているか、不足や誤細工がないかを確認します。構造体を接合している補強金物が正しく施工されているか、緩みや不足がないかもしっかりチェックします。1棟に使用されている構造金物の総数は500か所以上になりますが、金物を1個1個確認します。

 

④防水検査
建築物内部に雨水が浸入しないように防水処理を行います。雨漏りで構造材を傷めたり、害虫が付きやすくなったりしないように、検査を行います。

防水検査では、屋根、軒裏、外壁、建具の取り合い部分、配管の貫通部分などの防水処理を診断します。雨水は下へと流れ落ちるため、侵入した際には速やかに外部に流れ出す仕組みでなくてはなりません。

 

⑤断熱材検査
断熱材は住宅の外側と内側を断熱する材料です。外壁、屋根(天井)、床の部位で住宅全体をすっぽりと断熱材で覆います。断熱材に施工不良があれば、断熱材が年々下がっていき気密性の悪い建物になり、冬に寒い、夏に暑いという状況に陥ります。

断熱材が隙間なく施工されているか、断熱材の種別に応じて適切な施工がされているかどうかを確認します。

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まとめ

新築住宅建設時の手抜き工事を効果的に防ぐには、専門家によるチェックが欠かせません。住宅に関する高い知識を持っている専門家なら、工事中の手抜きやミスを客観的に指摘することが可能です。「図面通りの施工じゃない。」や「手抜き工事かどうか判断できない。」といった皆さんの悩みをしっかり解消し、高品質な新築住宅を手に入れることができます。

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