外壁のリフォームで家を守りましょう
外壁のサイディングの劣化事象
中古住宅のインスペクション(既存住宅状況調査)では、住宅の構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の劣化の有無を調査します。
インスペクションの依頼が最も多いのは築10年から15年を経過した住宅です。そこで数多く見られるのが、外壁の劣化事象です。
1990年代から広く普及した窯業系サイディングは、今では外装材の主流となっています。サイディングは工場で成型・塗装された板状の材を現場で止め付けていく方法で施工されますが、継ぎ目やサッシ等との取り合い部分はシーリングという充填材で隙間(目地)を埋めています。
このシーリング材には雨水の浸入を防止する止水性能をもたせています。この止水性能は永久的ではありませんので、残念ながら経年劣化によりひび割れしたり、破断したりして、止水性能を失っていきます。
シーリング材がひび割れを起こしている例

写真は、サン住宅品質検査でホームインスペクションを行った際に発見した外壁のサイディングのシーリングのひび割れです。
赤い枠で囲っている部分がはっきりとひび割れしていることがわかります。


サイディングの継ぎ目を埋めているシーリングが経年劣化によりひび割れし、下地材が見えてきています。
サイディングの下には防水シートが施工されているので、直ちに家の中に雨水が入り込むことはありませんが、防水シートにも限界があります。防水シートだけでは雨のたびにじわじわと雨水が侵入してきてしまい、建物の構造上重要な柱や梁を濡らし、次第に腐食していきます。
ご自宅の外壁が漏水していないか確認してみましょう
普段の生活では、サイディングのシーリング材のひび割れは気付きにくいものです。明らかな室内への雨水侵入があったりしないと、詳しくは調べませんよね。
外壁を見るには、足場や脚立など専門的なものを使用しないと建物の上の方までなかなか見られません。
室内のカビは雨漏れが原因の場合があります!
部屋の内側から水漏れがわかる場合もあります。
水は上から下におりてきますので、外壁側の室内の壁の床から少し上を見て、カビのようなものがないか探してみましょう。
通常クロスもクロスのノリも防カビ材が使用されていますので、一面カビになることはありません。
「壁が汚れている。何かしら?これってカビ?」
と思ったら、雨水の浸入を疑ってください。
外壁の壁内には断熱材が入っています。その断熱材が濡れるとなかなか乾きません。そのせいで一度雨水が侵入すると、ずっと濡れた状態になり室内の壁を湿らせ、カビが生えてしまいます。
手で触ってみるとひんやりしています。これはもう現在進行形の雨漏れです。
マメに換気をおこなっているのに、何だか部屋がカビ臭い。これは外壁から侵入した雨水が原因かもしれません。
不安になったら調査を
このような場合はホームインスペクションをご依頼ください。
ホームインスペクションでは外壁だけでなく、雨水の浸入しやすい屋根も確認します。オプションで、サーモカメラによる調査やドローンを使った上空からの屋根材の破損も調査することができます。

シーリング材の寿命は10年程度
外壁のサイディングのシーリング材の寿命は、通常のもので10年程度です。もっと高性能なもので20年もつものもありますが、一般的に普及していませんので、10年たったご自宅なら調査をお勧めします。
ご自宅が15年たっていたなら、どこかにひび割れがあると思ってください。特に南側など日が当たるところや風が強く当たるところは早く劣化しやすいです。
外壁をリフォームしてお住まいの寿命を延ばそう
メンテナンスの時期をはるかに過ぎているのに放置されているケースをたびたび見かけます。早めのホームインスペクションを行ってリフォーム工事を実施することで、雨水の侵入事故を防ぎ、住まいの寿命を延ばしましょう。
サン住宅品質検査では、お住まいのご自宅をより長く暮らしていただくことをモットーにリフォーム工事も提供しています。見た目だけをきれいにするだけなく、しっかりとした調査に基づいたリフォーム工事をいたします。
安心して長くお住まいいただくためのご提案をいたしますので、ぜひお問い合わせください。
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