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新築住宅の建築中に行う「住宅検査(住宅診断)」が重要な理由は?


住宅(建築物)には、完成してからでは見られなくなってしまう部分が多くあります。 たとえば、基礎のコンクリートの中に入っている鉄筋の種類や本数、構造体に使用されている金物、外壁下地の防水シートなど、構造体の安全性や防水性能に関する多くの部位については、建築中にしか確認できません。安心して長く住まわれるためにも、建築中の検査はとても重要です。


今回のコラムでは、建築中の住宅に対して行う検査「基礎配筋検査・土台確認・構造体確認・断熱材検査・防水検査」についてお話します。

基礎配筋検査


基礎配筋工事は、住宅を支える基礎をつくるために行う特に重要な工事です。

基礎が傾けば、どんなに完璧な構造体であっても傾きます。

豆腐のような軟弱な地盤に建った住宅をイメージするとわかりやすいでしょう。

基礎は、住宅の重さとなる建築材料の総計に加え、人や家具・設備の荷重、地震・強風による短期に加わる力の重さ、雪などの長期に加わる重さなどを見込み、それらを許容する耐力を計算し設計しなければなりません。


基礎配筋検査では、1本1本の鉄筋が構造設計図通りに施工されているかどうかを確認します。基礎配筋の工事に施工不良があると、必要な耐力を確保できなくなるため、倒壊の危険がありますので、しっかりチェックします。

配筋工事が完了すれば、アンカーボルト・スリーブ・鉄筋かぶり厚の確保、人通口、鉄筋の乱れ、防湿シートが破れていないかなどを確認します。

基礎配筋検査
基礎配筋検査

土台の検査


土台は上部構造と基礎の繋ぎ役となる大事な部分です。土台を基礎に固定するボルトや、柱が抜けないように固定するボルトなど重要な金物が土台と基礎をつなげています。

土台には2つの重要な役割があります。

  • 住宅の重さを基礎に伝える役割
  • 住宅が基礎から浮き上がるのを防ぐ役割

住宅のように大きく重いものが浮くイメージはしにくいと思いますが、地震や強風時には大きな揺れが起こると、住宅に上方向の力が加えられるため浮き上がります。

検査では、土台の材料に割れや欠けがないか、ボルトの位置・本数や種類が図面の通りであるかを1本1本確認します。


また、床下となるため、土台は湿気やシロアリ対策をして耐久性を持たせなければなりません。 床下点検口を開けて目視による検査を行います。


床のべた基礎部分が濡れていないか、異常な湿気を肌で感じないかを診断します。
(※構造体の工事中に雨などで濡れる場合があります。漏水との判別がつきにくい為、検査時までに必ず乾かしておくことが大事です。)

腐食しにくい性能の木材や防腐・防蟻処理をした木材を使用し、床下で通気ができる構造が大事になります。

構造体の検査


構造体検査は、木造の構造体の検査です。木造の構造体とは、建物の柱、梁、桁、小屋組み、壁などの構造体を木材でつくる建築物のことをいいます。

構造体の検査は、これらが設計図通りに組み上げられているか、不足や誤施工がないかを確認します。完成してからでは見られなくなってしまう重要部位ですので徹底的にチェックします。

構造体
構造体


構造体を接合するには、補強金物を使います。

(補強金物は、阪神・淡路大震災において、ホールダウン金物が不足していた木造の建築物で、新しいにもかかわらず柱が抜けて倒壊していたものが多かった為に、建設省告示1460号が2000年5月に施行されました。)

検査では、金物が設計図通りに正しく施工されているか、一本一本緩みや不足がないかを確認します。

補強金物
補強金物

防水検査


建築物内部に雨水が浸入しないようにする仕組みを雨仕舞いと呼びます。

防水検査では、屋根、軒裏、外壁、建具の取り合い部分、配管の貫通部分などの雨仕舞いを診断します。雨水は流れ落ちるため、侵入した際には速やかに外部に流れ出す仕組みであることが重要になります。

■チェックポイント!

たとえば、下の写真は屋根のルーフィングですが、張り順を間違えています。

屋根のルーフィング

雨水の流れる方向にポケットができているため、ここから侵入した雨水が天井へ漏水を発生させてしまうでしょう。

断熱材検査


建物の断熱工事は、人の健康と建物の耐久年数に関係しています。

建物内外の温度差が大きいほど、発生する結露が増え、構造部を確実に劣化させます。


また、カビや不快な湿気は人体にも影響を及ぼします。

結露を防ぐために、温度差の大きな空気が密な関係にならないよう防ぐのが断熱工事です。

その為には、屋根、窓、外壁、床、貫通部の各部位で、熱を伝えない建物全体の断熱が必要です。

断熱材検査では、隙間なく施工されているか、断熱材の種別に応じて適切な施工がされているかどうかを確認します。

■チェックポイント!

下の写真はダクト用の防火断熱材ですが、よく見ると壁面内部には入っていません。

ダクト用の防火断熱材

結露だけではなく防火の点でもしっかり内部に収めることが大事です。

最後に


いずれも住宅が完成してしまうと見えなくなる箇所ですので、長く安心して住むためには建築中の各工程での住宅検査が必要になります。

安心して引渡しを受けられるよう、第三者の住宅検査会社に新築・ホームインスペクションの依頼をお勧めします。